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2015年9月11日 (金)

市川寛弁護士がツイッターでいう「雪冤」と「山中事件」のWikipediaページであらためて知った刑事裁判の複雑さ

* 市川寛弁護士がツイッターでいう「雪冤」と「山中事件」のWikipediaページであらためて知った刑事裁判の複雑さ

2015-09-11 金曜日 10:52 >> [[ ←これからの記述範囲の開始時刻]]>>

 まずは市川寛弁護士のツイートを掲載してご紹介します。昨夜に深澤諭史弁護士のりツイートとして掲載したものが含まれているかと思いますが、深澤諭史弁護士のりツイートは4件だったのが、こちらは一連で6件となっていました。

投稿者:imaloser15(弁護士 市川 寛) 日時:2015/09/10 15:06 ツイート: https://twitter.com/imaloser15/status/641855155500093440
今日び、生きていく上で不満を抱えていない人の方が少ないと思う。そんな不満のはけ口として、悪いことをした(と疑われている)人がスケープゴートとして入れ替わり立ち替わり引きずり出される。その人にも落ち度があるかもしれないが、スケープゴートは人為的に作られているのだ。

投稿者:imaloser15(弁護士 市川 寛) 日時:2015/09/10 15:03 ツイート: https://twitter.com/imaloser15/status/641854475720912896
「報道のとおりかもしれないが、そうではないかもしれない」または「報道のとおりかもしれないが、さらに事情があるはずだ」という視点を失わないように努めたい。できることなら、世間の人々にこの視点を持ってほしい。

投稿者:imaloser15(弁護士 市川 寛) 日時:2015/09/10 15:02 ツイート: https://twitter.com/imaloser15/status/641854213820182529
なにより、報道機関も商売だから、「関係者の話」は選りすぐって報じるだろう。世間の人の義憤に訴える話を争って報じる。仮にこれらが本当だとしても、そのほかにも事情はいくらでもあるのが事件というものだ。

投稿者:imaloser15(弁護士 市川 寛) 日時:2015/09/10 15:00 ツイート: https://twitter.com/imaloser15/status/641853639783526400
後に冤罪とわかった事件や、現在雪冤の闘いを続けている人の多くが、事件・逮捕当時に悪人視報道されて「あの人は犯人なんでしょ。ニュースで言ってたから」という世間の目にさらされたはずではないか。

投稿者:imaloser15(弁護士 市川 寛) 日時:2015/09/10 14:58 ツイート: https://twitter.com/imaloser15/status/641853142263595008
悪いことをした人が世間から非難を受けるのはひょっとしたら当然かもしれない。だが、結果的に報道のとおり有罪判決になったとしても、世間が「悪人視報道=有罪」と思い込むことによって、無実の人が悪人視報道されることで裁判前から非難され、雪冤しても取り返せない苦しみを味わうことも起きる。

投稿者:imaloser15(弁護士 市川 寛) 日時:2015/09/10 14:55 ツイート: https://twitter.com/imaloser15/status/641852456478052353
今に始まったことではないが、刑事事件の「関係者」の口の軽さは目に余る。知りたくなければ避ければいいと言われればそれまでだが、刑事事件は本来は裁判所で証拠によって結論が出されなければならず、まるで裁判前に裁判所の外にいる人々によって結論が作られてしまうのはなんとかならないか。

 市川寛弁護士は写真を見た感じ比較的若い弁護士かと思いますが、元検事という経歴がありながら、刑事弁護に対するスタンスには、他に見ることがなくなりつつある古典的で「昔ながらの刑事弁護」とでも言いたくなる時代の空気を感じることがあります。

 今から40年近くも前になった中学生の頃、学校の歴史の授業で、悪人ほど救われる、という教えを広めた有名が宗教家がいると習ったことを思い起こさせることが多い市川寛弁護士の刑事弁護の世界観です。

投稿者:imaloser15(弁護士 市川 寛) 日時:2015/09/08 19:04 ツイート: https://twitter.com/imaloser15/status/641190250744647680
なんで「教え子」に留めず「女性」とまで報じてるのかがわからん。外野には全く必要ない情報。

 何度でも再掲したくなる上記の市川寛弁護士のツイートですが、「外野には全く必要ない情報」と彼の言う刑事弁護の有り様を合わせると、刑事裁判こそが神聖な場であって、事件報道も外野の一般国民には必要のない情報と言っているように見えてきます。情報の独占、支配を感じさせるものです。

 同時に市川寛弁護士のツイートを見ていて、往々に感じることは、被疑者の立場を全体的に貶め、一般国民の感情を逆撫で、情報不十分による誤解や混乱を濁流のごとく巻き起こそうとしているような意図すら感じさせるものです。

 雪冤というのは冤罪の疑いを晴らして名誉を回復する、というような意味であったかと思います。冤罪の汚名を雪ぐ、とも以前は見ることがあったように思います。昔というのはどうかと思いますが、20年も前になれば、昔という表現もいいのではと個人的に思います。

 ちょうどそんな時代の冤罪事件に「山中事件」がありました。2,3日前になりますが、他の調べもので見ていたWikipediaのページにリンクがあり、それを開いてはじめの方を読んでいたのですが、昨日の午前中にその続きを読んで、ずいぶんと意外に感じたことが書いてありました。

 山中事件と言っても現在では知らない人が多いと思います。山中は石川県の地名で、以前は江沼郡山中町となっていたように思います。加賀温泉郷の一つで山中温泉の方が知名度はあるかと思います。

 山中事件のことは無罪判決が出た最終局面だったように思いますが、一時期、新聞やテレビで大きく取り上げられていた記憶があるのですが、袴田事件よりは後であったと思うものの、元の記憶ではいつ頃のことだったのかよくわからずにいました。

 事件について理解できたのも無罪判決が出たらしいという結果だけでした。自分自身が刑事裁判に関わって強く意識するようになった前としては、もっとも新しい無縁な状態での刑事裁判の報道に接したニュースであったようにも思います。

 日付までは確認していないですが、平成2年に無罪判決が出たようです。私の事件が平成4年4月1日なので、かなり近い時期であったと思いますし、石川県警察や金沢地方検察庁における判断や対応にも影響が及んでいたように思える刑事裁判です。

 金沢西警察署での取り調べを通じて肌で感じていたことですが、決まりきって認めている事実でも、しつこく繰り返し確認を受けるということがあり、その全ては有罪判決という目的のために向けられていたと考えられ、がんじがらめにしておくという意図がすけて見えるものでした。

 余計なことには腫れ物に触るように触れようとはしない、慎重さも金沢西警察署での取り調べを受けながら感じていたことです。それはそのままで、実にあっさり簡単に有罪判決が出ました。傷害の罪はともかく、準強姦罪の部分は不意打ちとトリックを交えた詐欺被害にでもあったような感覚でいました。

 福井刑務所に服役中だったように思いますが、刑事弁護の専門書のような本のなかで、山中事件のことが詳しく取り上げられていました。とくに取り調べの検証に重きをおいた本の内容であったようにも思いますが、ずいぶんと前に読んだ本のことなので、残っている記憶も曖昧になっています。

(引用開始)
引用URL>>>>:http://d.hatena.ne.jp/hirono_hideki/20060903/1157280058 刑務官、検察との関わり方 - 日暮れて途遠し

石川県でも過去には次のような例があるようです。これも判例を読んでいると解説等でちょくちょく見かける事件です。見方によれば、そのような時代背景も異なる陳腐な事例が取り沙汰されるほど、データが乏しいのかもしれません。

<蛸島事件>

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%9B%B8%E5%B3%B6%E4%BA%8B%E4%BB%B6

 比較的新しい事例で、私自身の事件捜査、裁判にも少なからぬ影響を及ぼしていると考えら得るのが、次の山中事件です。

<山中事件>

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E4%B8%AD%E4%BA%8B%E4%BB%B6

 ざっと読んでみたところ、「検察の汚点」とも評価されていました。実は、私自身福井刑務所にいたころ購入した専門書のなかで、その事件についての詳しい内容を読む機会がありました。これもずいぶん前のことで、記憶も曖昧になっており、半年か一年ほど前に実家にある本を探して見たのですが、該当する部分を見つけることは出来ませんでした。

 結論を言うと、軽愚とも表現されるような知能の劣った一人の被疑者、被告人の虚偽に翻弄され、検察は真相に辿り着くことが出来なかったのですが、私が読んだイメージでは、その被告人は真実の犯人や真相を知りうる立場であったようです。つまり検察は被疑者の内心の事実を引き出すことが出来なかったことになりそうです。

(引用終了)

 山中事件については以前書いたことがあると思い。平成21年の9月以降プライベートモードにしているはてなダイアリーを調べてみました。やはりと思うものが見つかったので、一部引用をしました。いくらか記憶がしっかりしていた時期に書いたものだと自分で思いました。

 URLに日付の情報が含まれているのでわかりやすいですが、平成18年9月3日に書いた記事のようです。引用した部分の周辺だけに目を通しました。

 次に昨日に読み終えた山中事件のWikipediaページから部分引用をしたいと思います。

(引用開始)
引用URL>>>>:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E4%B8%AD%E4%BA%8B%E4%BB%B6 山中事件 - Wikipedia

1990年7月27日に名古屋高裁(山本卓裁判長)は殺人事件について仁保事件以来18年ぶりとなるとなる死刑判決差し戻しでの戦後6件目の死刑求刑事案の無罪判決を言い渡し、確定した。差し戻し審では岡山大学の教授・石津日出雄の鑑定でAの供述していた被害者の血痕反応がなく、マット下のビニールカバー一か所から検出された血液も被害者の血液型と異なることが判明していた。

なお、男性Bの男性Aに対する殺人未遂事件については、1審では口封じのための殺人未遂を認定した。しかし、その後の審理で強盗致死未遂事件とされ、強盗致死未遂事件として有罪が確定して懲役8年が宣告されたが、未決勾留日数が計上され、既に服役済みとして放免された。

(引用終了)*

 さきほど引用をした平成18年のはてなダイアリーの記事の引用の中にあったのと同じURLのWikipediaページですが、平成18年当時とは編集で内容が変わっている可能性もあるかと思います。

 以前にも読んでいた可能性はあるのですが、昨日の午前中に読んだ時、「、男性Bの男性Aに対する殺人未遂事件については、1審では口封じのための殺人未遂を認定した。しかし、その後の審理で強盗致死未遂事件とされ、強盗致死未遂事件として有罪が確定」という部分が意外に感じました。

 もう少し単純な事件かと思っていたのですが、思ったよりもずいぶんと複雑な事件であるという印象を受けました。昭和47年の殺人事件であったことも改めて確認しましたが、平成2年の7月27日まで裁判が続いたようです。

 弁護団の総力的な支援があって、最高裁での破棄差し戻しから破棄自判の無罪判決となったようですが、あらためて刑事裁判とは刑事弁護とはなにかと考えさせられる事件だと思いました。疑わしきは被告人の利益を実践した判決とも思いました。

 同じ事件で情報も出尽くした段階で固まっていた刑事裁判かと思いますが、数年ぶりにWikipediaの情報を見ると、ずいぶんと印象が異なるのですが、それは現在の私の立場と物の見方の変化によるところが、大きいとも感じました。

 山中事件も著名な冤罪事件の一つになっているかと思いますが、捜査不足と立証不足で検察が無理のある起訴をして、弁護団に虚を衝かれただけではないかと思えるような刑事裁判例です。調書の凶器と傷口の形状があわないという主張も冤罪といわれる裁判でよく見られるものです。

 時刻は19時24分になっています。30分以上前に家に戻っていますが、午後の遅い時間に母親のいる病院に行ってきました。今日は取り上げておきたい小倉秀夫弁護士のツイートもいくつかあるのですが、関わるだけ馬鹿らしくも思えてきました。

 思えば、小倉秀夫弁護士やモトケンこと矢部善朗弁護士(京都弁護士会)、深澤諭史弁護士、市川寛弁護士らのツイートにはずいぶんと振り回され、時間を無駄にしてきたかと思います。今日はちょっとですが、郷原信郎弁護士の気になるツイートも見かけています。

 なにか物足りなさもありますが、山中事件に関する記述はそろそろ切り上げたいと思います。自分が刑事裁判に直接関わることになった時期と、2年程度の近接という歴史的裁判という意味でも、気になる裁判例ですが、細かい情報を見つけるのも今では困難そうです。

 自分が見た範囲の山中事件の登場者は2名の利害の対立したようにみえる被告人だけですが、それでも解決に1972年から1990年まで18年ほどの歳月を要したことになりそうです。それも弁護士が総力的に取り組んだ事件のようですが、それが複雑さと長期化を招いたようにも思えます。

 Wikipediaを見たところ、刑事補償のみで、国賠という情報は見当たりませんでした。これも参考にしておきたいところです。

2015-09-11 金曜日 19:44 << [[ ←これまでの記述範囲の終了時刻]]<<

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