« 法と常識の狭間で考えよう: 遂に始まった被害者参加の刑事裁判 | トップページ | 裁判の公正を大きく損なう危険性 »

2009年3月16日 (月)

刑事事件のあり方を考えさせられる

リンク: 法と常識の狭間で考えよう: 東京江東区OL殺害事件から刑事事件の公判審理のあり方を考える.

 今回の公判審理において忘れられているのは、被告人の防御権であるとともに、刑事裁判において、その事件が起きた背景や原因、そして被告人がどうしてその犯罪を犯してしまったのか(又は、犯罪を犯さなかったのか)である。その視点が完全に抜け落ちている。検察官は、ただ、今回の犯罪がいかに残虐非道かだけを立証し、その背景や原因の究明は全くなされていない。

 また、遺族に対する証人尋問の際に、被害者の幼い頃からの50枚以上の写真や動画をスライドショーとして映し出した際に、その最後に、マンションのゴミ捨て場の写真とゴミが堆積された「夢の島」のような写真をモニターに映して尋問した点については、証拠上、ゴミ捨て場に遺体を捨てた証拠もないのに行われたものであり、その写真は、「イメージ写真」であったが、このような証拠に基づかない写真が審理に持ち込まれて量刑資料とされるようなことがあってはならない。

 最高裁判所が最近発表した「模擬裁判の成果と課題-裁判員裁判における公判前整理手続、審理、評議及び判決並びに裁判員等選任手続のあり方」の「はしがき」では、「もっぱら裁判員のことを念頭においたこれらの配慮が一面的になり過ぎると…真相を解明するという刑事裁判の基本的な要請や、被告人の防御権の保障を軽視するということに繋がりかねない。」として、この点に対する「反省」を示しているようにも見えるが、極めて不十分である。

 今回の事件は、この事案について死刑か無期かが妥当かという問題だけでなく、その公判審理のあり方について大きな疑問があり、それはそのまま裁判員裁判への疑問にも繋がるものである。その意味で、この事件の公判審理のあり方について議論を深めることが必要だと考える。

 今日は13時30分ぐらいに金沢地方検察庁に電話を掛けました。それまで告訴状の提出を前提にしていたのに、急に、「裁判所の方に再審請求をしてください。」と言い出され、具体的な説明を求めると、「説明の義務はありません。」と言われて、一方的に電話を切られてしまいました。

 これまで中断したまま、2年近く放置していたので、思い当たる節がないわけでなく、この前の電話でも、小嶋さんに、「具体的な犯罪事実の記載がありません。」だけの説明で突き返され、それも「金沢地方検察庁検察官」というどこの誰だかわからない名義では、アホとしか思えん、などと言ったのもあるいは影響しているのかもしれません。

 実際、誰にも見向きされなくなったのですから、先に進めることも出来ませんでした。

 結局、金沢地方裁判所に電話を掛け、再審請求の話をしたのですが、新証拠がなければ門前払いにしか出来ず、それも以前と同じ主張は出来ない、というように言われました。説明の中で、2回ほど、再審請求は検察官の方からも出来ます、という話があったので、あらかじめ予定の筋書きが出来ているのか、と感じました。

 元はといえば、金沢地方裁判所から金沢地方検察庁に移った問題で、それが再び金沢地方裁判所に戻された格好でしたが、あらかじめ見込みのないことを言われたので、今回は半年から一年間の時間を無駄にせず、5分から長くて10分程度の電話で済みました。

 自分でやるか弁護士に頼むしかないと言われ、費用が工面できないと言うと、法テラスのことが出たので、すぐに金沢の法テラスに電話をしました。扶助制度は民事事件だけが対象で、国選弁護も裁判所が選任するだけと言われ、案の定、全くの役立たずで、時間の無駄でしたが、一応相談をしておいた意義はあると思います。

 それからすぐに金沢中警察署に電話を掛け、山出警部補と話をしました。今回は終始穏やかな会話でした。法テラスの話はしなかったと思いますが、金沢地方検察庁から金沢地方裁判所にかけた対応について一通り説明し、再審請求には新たな新証拠が不可欠であり、唯一の当事者である安藤さんとの話し合いや協力なしには絶対無理だと思うし、その安藤さんとの接触を金沢中警察署に止められている以上、金沢中警察署の方で事情や必要性を理解した上で、安藤さんに伝えて欲しい、というような話をしました。

 初めは私の方から金沢中警察署長宛てと言っていたのですが、山出警部補の方から、出す出さないは自由ですが、出すのなら刑事課長宛にして頂きたいと言われました。

 18年近くの曲折を経て、ようやく最終局面に差し掛かったという気もしています。ここに至るのにどれほど時間を無駄にしたのかと思うこともありますが、たまたま金沢地方検察庁に電話をした前後に見たこのエントリの内容にも、問題の一端が含まれているように思われます。

 今日もアクセス解析を公開しましたが、全く信じがたいほど無視され、相手にされていない問題です。プロフィールでサイトの説明をしていないのも一因かと思いますが、今日の金沢地方検察庁のはっきりした態度で、今後の方向性もある程度固まってきました。

 検察のいらだちも、あるいはそのあたりにあるのかもしれませんが、私の努力にかかわらず、全く価値を認めず、理解する姿勢がうかがえなかったのが、アクセス解析を参考にした上での判断になります。

 あるいは、私が「金沢地方検察庁御中」というブログ名やサイト名を付けたのもお気に召さなかったのかもしれませんが、これまで数年の流れを大局的に見ると、これでようやく意図された照準に合わせることが出来たように考えています。

 実態にそぐわなくなったので、ブログ名もそのうち変更しようと考えていますが、しばらくはこのままにしておきます。

 どうなるかわかりませんが、私としても後がないので、頑張るつもりです。文字通り背水の陣で、臨まねばなりません。

 刑事裁判の問題点が象徴的に浮き彫りになったような記事だったので、併せて書いておきました。

 このブログは、3年ほど前にも何度か訪問し、トラックバックを送信したこともあったと思います。今回きっかけになったのは、小倉秀夫弁護士の次の記事がきっかけでした。

刑事手続に詳しいブロガーAdd Star

 ブログを通じて刑事手続を学ぼうと思ったら,ちゃんと刑事弁護人としての実績を積み重ねている落合先生や奥村先生のブログを見た方がよいということなのでしょう(もちろん,法律系ブロガーの中では明らかに格が違う中山研一先生のブログも必見なのですが。)。

 創価大学法科大学院の刑事法の教員でも山下幸夫先生のブログは,内容的にはなかなかなのですが,いかんせん更新頻度が低いのと旬の話題についての解説がないのが残念です。

 信頼に足りる元検事系のブロガーとしては,落合先生の他に,葉玉先生もいるのですが,葉玉先生の場合,どうしても会社法に関する話題が主ですから,刑事手続に関する旬のネタを負うという点では,落合先生や奥村先生の方が上かなあという気がします。

 最近どこぞの信者とおぼしき人たちから下らないコメントが相当数投稿されるので先に言っておきますと,私は刑事弁護をしなくなって10年 近くが経過しますから,刑事手続に関する私の見解は多分に教科書的なものです。一応2回試験は通っていますし,登録した手のころは無罪主張事件を含めそれ なりに件数をこなしましたから,素人の発言よりは信頼していただいてよいですが,上記諸先生方の実績を伴った発言と比べるとどうしても見劣りしてしまいま す。

 

|
| Commentaires (0)

| TrackBack (0)

 数日前から、モトケン弁護士とのバトルが再燃した模様でしたが、このような記事が出ていたのは少々意外でした。いずれにせよ、個性的で異色な弁護士ということになりそうですが、正統な法律家という一面もお持ちのようです。

 時刻が23時57分なので、いったん保存公開します。日付が変わってしまうと、後々わかりづらくなり、勘違いの原因にもなりかねませんので。

 

 次に落合弁護士のブログですが、注目する二つのエントリがありました。

[]「バンキシャ!」誤報で日テレの久保社長引責辞任 18:09 「バンキシャ!」誤報で日テレの久保社長、引責辞任 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」 を含むブックマーク はてなブックマーク - 「バンキシャ!」誤報で日テレの久保社長、引責辞任 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」 「バンキシャ!」誤報で日テレの久保社長、引責辞任 - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」 のブックマークコメントAdd Star

http://www.asahi.com/business/update/0316/TKY200903160270.html

昨年11月23日の放送で、匿名の男が岐阜県の土木事務所架空工事を発注し、裏金作りが引き続き行われている、などと証言した。しかし、岐阜県が調査したところ、こうした証言が「虚偽」だったことが分かった。

ガセネタに引っかかって、ここまで深刻な事態になるというのは珍しいでしょう。最近では、ライブドア事件絡みで、民主党が引っかかってしまった偽メール事件が思い出されます。

欧米では、報道機関が社内に弁護士を常駐させ、必要なアドバイス等を行う体制になっているケースもあるようですが、日本でも、今後、徐々にそういった方向へと進むのかもしれません。ただ、単に弁護士であれば良い、というわけではなく、必ずしも弁護士である必要もないと思いますが、事実を見る目を持った者が慎重にチェックする、やばいと思った場合はきちんとブレーキがかけられるだけの地位、権限を持っている、ということは必要でしょう。

[]police:神戸で職質を受けると、こうなる 12:50 police:神戸で職質を受けると、こうなる - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」 を含むブックマーク はてなブックマーク - police:神戸で職質を受けると、こうなる - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」 police:神戸で職質を受けると、こうなる - 弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」 のブックマークコメントAdd Star

http://matimura.cocolog-nifty.com/matimulog/2009/03/police-fc78.html

町村教授ブログで紹介されていたので、見てみました。若干、編集もされているようですが、感想を一言で言うと、ひどいな、ということでしょうね。もちろん、警察官が、ということです。

まず、良くないと思うのは、あまりにも威圧的すぎて、これでは質問されるほうも、質問に答えようという気が起きないでしょう。肖像権がどうのこうのと警察官が居丈高に言っていましたが、街頭で職務執行中の警察官が(だからこそ警察官も言っているように警察官職務執行法が適用されるわけですが)、肖像権をどこまで主張できるかというと、かなり怪しいものがあると思います。肖像権を十分に主張したいのであれば、警察官などやめて、民間人として生きて行くべきでしょう。

映像の中で、警察官が、「挙動不審だから」などと言っている場面がありましたが、単に「挙動不審」だけでは、職務質問の要件を満たしません。同法2条1項では、

警察官は、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者又は既に行われた犯罪について、若しくは犯罪が行われようとしていることについて知つていると認められる者を停止させて質問することができる。

と定められ、「何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者又は既に行われた犯罪について、若しくは犯罪が行われようとしていることについて知つていると認められる者」でなければならず、挙動不審なら誰でも停止させて質問できる、というわけではないことに注意する必要があります。

職務質問というものは、あくまで任意で行うもので、それだけに、技術を要する面があって、警察でも職務質問技術を競う大会を開いたりもしていますが、こういった稚拙職務質問というものは、一種の反面教師として警察内部でも参考にされるべきではないか、という印象を受けました。

 久しぶりにコメント投稿をしたのですが、引用しておきます。

          hirono_hidekihirono_hideki                           2009/03/16 22:15          バンキシャ!の件ですが、そういえば、何かでみたような気がしました。ガセネタをつかまされて引責辞任、番組打ち切りの検討ですか。
 警察や検察がガセネタで、誤判を行った場合を引き比べて考えました。
 ちょうど今日は、個人的にも検察がらみで予定変更、方針転換を余儀なくされ、警察署の刑事課長宛に要望書を書くことになったので、責任の所在というものを改めて熟考していたところでした。
 ガセをつかませた方は、プライバシーも守られ、ほとんどお咎めなしみたいです。自分の認識と記憶の範囲では、偽メール問題の時もそうでした。
 掴まされた議員は、長い間ずいぶんと苦しみ、精神も患ったらしく、ついには自殺したはずです。

 職質のビデオは、リンク先のブログで観ましたが、警察をおちょくった愉快犯ぽい印象も受けました。かなり強引な編集も加えられていたようです。

 昨夜のこのブログの記事から送信したトラックバックが、朝には反映されていて、それが夕方前には消えていました。昨日だったと思いますが、トラックバックを送信してから3日から5日ほど経って、反映されていたものもありました。何かお考えがあってやっていることなのかもしれませんが、トラックバックを受け容れてもらっても、落合弁護士のブログからの訪問は少ないみたいです。

 昨夜は、このブログのテンプレートのデザインも変更しました。前の方が気に入っていたのですが、記事の表示幅が狭すぎて、文字も読みづらい上に、画像もある程度の大きさで表示しておきたかったので、デザインよりも機能性を優先しました。

 警察や検察がこのブログを読んでいるのかも確認できませんが、極端に放置放任していない限りは、読んでいるはずだと思います。山出警部補もホームページのことには触れていませんでしたが、自分のことがブログに書かれていることは承知のはずだと考えられます。

 私は、18年近く経ってから、ようやく被害者に謝罪する機会も出来ました。受理されず送り返されることがわかりきったような検察宛の書面には、どうしても書く気になれなかったことも書けそうです。

 被害者感情という問題だけで、18年もの歳月を要したとも考えにくいところです。初動捜査の誤りが、不可解さと被害感情を倍加させたという可能性もあり、被害者、加害者という明確な二項対立で線引きすることが、真相から遠ざけ、事態を紛糾させたという一面もあるのかもしれません。

 実際、手にかけたのは私自身なので、絶対に許されないと思われてしまえば、それで仕方のないことかもしれません。しかし、現状、実質と余りにかけ離れた捜査、裁判で処理されてしまったのでは、そもそも収拾のつくはずのない問題であるばかりでなく、余りにも人の存在、意思というものをないがしろにしていると言わなければなりません。

 一度間違いを起こしてしまえば、警察、検察のご都合を受け容れ、尊重しなければならず、まかり間違っても復権などあり得ず、やり直しも、見直しもしようとしない社会であれば、それはそれで空恐ろしい世の中に思えますが、そのあたりの点について、余りに無頓着、無関心、無理解のようにも思えます。

 ここまで徹底したアクセス数の少なさのもただただ、驚くばかりですが、対価の伴わないリスクは負いたくないというのもマスコミ関係者の隠れた本音なのかもしれません。それともやはり問題が全く理解されていないのか、極端なアクセス数の少なさというのは、理解の前提自体の欠落であるので、全く理解されるはずのない問題なのかもしれません。

 ここまで時間と労力を注ぎ、全く報われなかったというのも残念至極ですが、こういう現実を、検察や、警察、裁判所そして安藤さんに理解してもらえたならば、それはそれで意義のあることだと思っています。

 報道機関や大学関係者等にご案内したGoogle Sitesですが、どこまで0更新が続くものなのか、放置してあります。あえてみる必要もない、という判断は、それだけ理解されている証左なのかもしれませんが、ここまで極端だと理由を考えるだけで頭が痛くなり、本当に先に進めることが出来ませんでした。

 一度訪問した上で、プロフィールを見てくれる人が少なくない傾向もアクセス解析から知ることが出来ました。再審請求と聞くだけで、気分が悪くなり、一部の弁護士の功名手柄か病的なロマンのような払拭しがたいイメージもあるので、触れたくもないのですが、検察から再審請求が出来ると直接金沢地方裁判所から聞けたことがまだしも救いでした。けたくその悪い再審請求には出来るだけ触れないかたちになるかもしれませんが、なるべく早い段階で、プロフィールや趣旨説明のページを作っておきたいと考えています。

 

|

« 法と常識の狭間で考えよう: 遂に始まった被害者参加の刑事裁判 | トップページ | 裁判の公正を大きく損なう危険性 »

言及ブログ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1177043/28653060

この記事へのトラックバック一覧です: 刑事事件のあり方を考えさせられる:

« 法と常識の狭間で考えよう: 遂に始まった被害者参加の刑事裁判 | トップページ | 裁判の公正を大きく損なう危険性 »